少し長い時間をかけて解決した問題のまとめ。
FXFBSに乗ってから快調に過ごしていたある日。
その日はなぜかエンジンの吹けが悪く、1000RPMから1500RPMの間にグズる。そしてそのうち右足がめっちゃ熱いな?と思ったらマフラーがかなり赤熱。ここに触媒があるのはわかっているけど、ここまで熱く赤くなったことはない。
それと一度エンジンを止めるとかからない。しばらくするとまたかけられるのだが、吹き返しがたまに起きてエアクリーナーから生ガスが出る。ぱしゅーんという音とともに煙も出て生ガスの臭い。
そして夜見るとマフラーから炎を吐いている。かっちょええ。いや、そういう場合でもない。
燃調狂ったチューニングカーとかめっちゃリッチな混合器にしたキャブ車では見たことあるけど、一般的なオートバイでこれはなあ…。
一度購入先へ問い合わせてみて、赤熱するのはよくあることだ、というのでそこは気にせずにして念のためプラグを見てみると真っ黒であった。
別のプラグは用意済みだったので、それに交換したのでエンジンのかかりはよくなった。しかしながらなぜここまで黒くなるのか、そしてグズるのはいったいなんなのか、そして吹き返しも気になる。
ただ、エンジンが完全に暖まるとこの現象もおだやかになり、若干の息つきは出るときもあるが特にパワーがないということもないのだった。マフラーの炎、エアクリーナーからの吹き返しもほぼなくなった。そのためプラグかな?という感じで一旦は解決。
しかしながら、一時期めちゃくちゃ調子良いときがその後あった。
これだよ、これ、これが本調子だよ!と思ったんだが、またしばらく乗っているとグズグズしたり。一回ちゃんとみてもらう、ということになり3年の点検(車検は自分で通したんだけど)をしてもらいつつ見てもらう。
結論からいうと、このFXFBSはいわゆるトルクカム(ハーレー純正のスクリーミンイーグルのカム)に交換されている。そのため低速から中速まで乗りやすい(ノーマルでも乗りやすいけど)。
そのカムに交換するときにカムがバルブリフターを駆動するプッシュロッドを交換するのだが、これがノーマルはソリッドタイプ、長さなど調整できないパイプになってる。しかしカム交換するとこのプッシュロッドが長さ調整式になるのだ。
その長さを調整して決めるロックナットが緩んでいて、プッシュロッド長が少し伸びる方向に行っていたらしい。リヤシリンダーのエクゾースト側のプッシュロッドが伸びていたため、エンジンが冷えているときには少し排気バルブが押されている状態になっていたようだ。
そのため、常に少し生ガスが漏れている状態かつアイドリング近辺では圧縮が少し抜ける感じだったのだろう。
もっと押されていると圧縮抜けてエンジンかからないし、もっとズレるとバルブを変なタイミングで押してしまいピストンにかじっちゃうかもしれない。
エンジンが暖まるとシリンダーが少し膨張してプッシュロッドがあまり押さない状態になる。だから暖まると普通に走れるわけだ。また回転数が上がると、これくらいの排気バルブの開いている状態なら、通常のオーバーラップと変わらない程度になるためエンジンが普通に回っていたよう。
個人的にはフロント側のプラグのくすぶりとか、マフラーの赤熱が両方で発生していたことを考えるとフロント側も伸びてたんじゃないのかな?と思うが、そこらへんはもうわからない。
ECUのチューニングに使うコンピュータに対して自前でケーブル買ってエンジンの状態を調べてみてもエラーコードなど一切なかったので自分ではトレースすることが限界だった。
とにかくエンジンは納車直後のようにめちゃ調子よくなり1000回転くらいからでもスムーズに吹け上がる。これだよ、これ、と調子に乗ると免許が足りなくなるのでそこは紳士的に乗るのだ。
良くも悪くもチューニングバイク。ある程度のリスクとケアを考えないといけないね。