2017年の話になるが、ある日めっちゃジープが欲しくなった。近隣にあったジープ販売店の店頭に、中古であるがラングラーが展示されており、それを見たら無性にジープ愛が高まったのだ。
2001年に一度ジープ・グランドチェロキーを購入して乗っていたこともあり、クライスラー系のクルマはアメ車の中でもシンパシーを感じることも多い。グランドボイジャーも乗ってたし。ああ、そういえばコマンダーも乗ってた。あのクルマもう一度乗ってみたいかも。
そんなわけで2017年の夏に展示車だったジープラングラー・アンリミテッドサハラを買った。まだ2,000キロしか乗っていないキレイなクルマだった。
ジープだから乗り心地悪いんだろうな、なんて思っていたがJKラングラーはそんなことはなかった。車高の高さとサスペンションの柔らかさから来る横揺れ感はあるが、自分の乗っている車の中ではかなりよかった方かと思う。以前のグランドチェロキーよりもよい印象を持った。
今まで乗った車の中でも、マジェスタやクラウンには負けるが、長距離を乗っていても疲れることはなかったし静かでラグジュアリーカーといってもおかしくはない乗り心地だった。
サハラというグレードもあってレザーシートだったりと、あまりアウトドアで汚れ物突っ込んで乗るという方面ではなくてアーバンクルーザー的な使い方するようなクルマに感じた。
走破性もいいし多少の雪をものともしないところもいい。雪が降った日も5センチくらいの積雪ならタイヤがノーマルでも(ちゃんと雪にも対応はしている)問題なく走れる。さすがジープの名前を持つだけのことはあったのだ。
3年ほど乗って、1万キロを超えたころに手放すことにした。気に入っていたし、不満はなかったのだがなんせ他にシビックやらハイエースやらあるので乗ってあげられない。しばらく伊豆にあるアパートに置いておいたが、痛むだけだしバッテリー上がるし、鳥の糞は落とされるし。一番実用的ではないクルマから手放すことになるのは、お金がそれほど潤沢にあるわけではない理由もあるのだが。
そして売却
クルマを売却する方法だが、今回は複数の見積もり査定を一発でできるよ、というところに申し込んだ。
グーとかカーセンサーとかでやってるサービスね。やったことある人はわかると思うんだが、申し込みボタンを押した瞬間(本当に押した瞬間だ)、すぐ電話が殺到してくる。人気者になったのかな?と思うくらいたくさんだ笑
色んな業者からぜひ買い取らせて欲しい、見せて欲しい、いまから行くぜ、的な電話がバンバン来る。それがいやな人は申し込んだらダメだね。
いろいろと話を聞いた末、平日の午前中に複数の業者(5社)が見に来ることになった。いっぺんに何社も同時なのはイヤですぅという会社もあれば何社でもいいっす、というところもありなかなか面白い。
当日、わいわいと色んな業者さんが来たが、彼らみんな顔見知りでさらにおもしろい。そりゃまぁいつも同じ地区回ってるわけで担当者同士顔見知りなのは想定できるが、「なんだ○○さんも来てるのかよ」「今日くらいは引き下がってよ」などとお互い牽制しつつ話している。
さて、売却価格を決める方法だが、彼らのやり方としては以下の二つがあるらしい。
ひとつはその場でオークションする方法。Aさんが100万円、といったらBさんが102万円、いやいやオレがとCさんが105万円…というオークション方式。
もうひとつは入札。みんなの名刺に金額を書いて一気に提示する方法。どっちが高値かは最終的にはわからないが、オークションだと1万円載せて競っていくので細かな刻みになりそう。入札だと欲しい会社は結構勝負かける価格を提示する可能性もあり、他社より10万や20万載っけてくるというかたちも想定できる。
自分は入札にすることにした。家の前で、ハイなんとかさん、とかオークションするのもどうかと思うし。
話は前後するが、2017年当時このクルマはプライスタグが365万円で、諸費用入れたりバックカメラつけたりドライブレコーダーつけてトータル397万円で入手した。2,000キロしか走っていなかった展示車あがりだった割に新車よりはかなり安かったと思う。パイオニアのカーナビなども最初からついていたし、おまけでコーティング(ジープにコーティングかよとは思ったが)までしてもらえた。
3年も乗ったし、走行距離は少ないとはいえ友人に最初は250万円程度で譲ろうか、なんて話もあったくらいだったのであまり価格には期待していなかった。
そして実際に入札された価格は、最低でも367万円。最高が390万円だった。
え?買ったときより高いじゃん?
諸費用込みで比較すると7万円ほどの差額はあるが、本体のみで比較すれば高くなっている。
買ってから2年半経過して1万キロ走った3年落ちのクルマが買ったときより高い。最初に思ったのは、この中古車買う人はいくら出すんじゃ?なんて変な角度で心配してしまったほど。
自分としては高ければ高いほどいいのは当たり前だが。
高く売れた理由は、
- ジープラングラー・アンリミテッドが人気車であること
- 後継モデルの新車価格がかなり上がったので手軽なJKラングラーがいいという人が多い
- 見た目は昔から変わらないので古さを感じることもない(新しさもあまりないと思うが)
- 同年式で走行距離が少ないクルマは珍しい
という要因らしい。そのため一般的な価格変動ではなくプレミアムがつく状態なんだそうだ。
この価格だとまた買うときにはもっと載せないといけないんだな、とも思って惜しい気もしたが、その日の夕方にドナドナされていった。
カスタマイズしよう、なんてことも一時期は考えていたが新車に近いとあまりいじくり回すのイヤな性格のためか、ノーマルのままだったのも高く売れた理由なのかな、とも思う。
三年間でちょっとしか乗れなかったけど、ありがとうジープ。思ったほど荷物載らないので、キャンプとかには連れて行けなかったなー。またいつかラングラーに戻りたいとは思う。ボロボロのでかまわないから。