OLYMPUS TG-4 充電おかしい?

TG-4を使い始めて早一か月。お気に入りなので毎回海には同行させるんだけど、ちとひとつだけ困ったことが。

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オリンパスは太古の昔から(おおげさに言っている)、USBアウトのついているACアダプタ+専用ケーブル+本体でバッテリーに充電するものが多い。遙か昔に使っていて、ちょーDisったTG-810(もう4年も前のことになるのか)から変わってない。本音を言うと「どうして充電器がないのだ!」と思うのだが、これは仕方ない。彼らの方針なんだろうと思う。別売りであるし、欲しい人はそれを買えってことだろう。高いけど。

さて、その充電に使うUSBアウトを持つものを自分はこういうAnkerのPowerIQ装備のものを使っていた。

他にもUSBでチャージするiPhoneだのXperiaなどがあるので、コレ一個あれば5つもの機器を同時に充電できる上に、出力も十分。それで充電すればいい、と思ってTG-4でもこれを使ってみた。しかし、充電が失敗するw

どう失敗するか、というとこんな現象が起きた。

  1. チャージ終了したように見えて終わってない。おかげで海の中に持ち込んでから、バッテリーが半分程度なことに気づく
  2. チャージが延々終わらない。本体はそれなりに暖かくなっていて充電をがんばっているように見える
  3. チャージせず半分くらいあったバッテリーが空っぽになる

OLYMPUS XZ-2でも試してみたのだが、こちらは失敗しない。ちゃんと充電できる。他にもAnker製ではない、出力が2.1AあるようなUSBチャージャーを使っても失敗する。仕方ないので付属品のチャージャーでやるとちゃんと充電するのだった。荷物が増えるから、こういう変な仕様は止めて欲しいなぁ、と思うんだけどオリンパスの中の人はあんまり気にしないんだろうか。出力が2AあるようなUSBチャージャーは普通に出回っているのに、わざわざ500mAで出力一個しかないチャージャーを持ち歩かなきゃいけない苦痛ったらない…。

それにこの仕様ってことはモバイルバッテリーでもチャージが失敗しそう。

自分は予備バッテリーを持ち歩くので、本体充電という仕様自体が困っちゃうのでサードパーティ製の充電器を活用するんだけど(しつこく言うが純正はバカ高い)、並行して本体でも充電できれば旅先などでは困らないなと思っていたのだが、この仕様のために付属品チャージャーを持ち歩かなきゃいけなくなってしまった。TG-3では試してなかったのだが、こちらもたぶん同じような仕様なんだろうな(売ってしまったので検証できない)。

リチウムイオンを充電するには高度な制御が必要なのはわかるのだが、本体充電に頑なにこだわるのなら、せめてUSBチャージャーくらいは出力がどうであろうとうまく対応して欲しいなあ…。

OLYMPUS TG-4使ってみた

なんとかスケジュールのやりくりをしてTG-4を持って海に。なんて書いているが実はかなりヒマだった。それに新しいカメラ買ったのでモチベーションも高くルンルン気分(古い?)で海へでかけるのだった。今回選んだ海は東伊豆の川奈である。

というわけで、若干濁ってはいるけど海はおだやかでキモチのよい一日だった。やっとウェットスーツでも潜れる水温(とは言っても18℃なので結構冷たい)になってくれて嬉しい限り。陸の気温が高いとドライスーツ着るのイヤになるんだよね。

というわけで、まずはコレ。

シロウミウシ。ストロボ使用だけどちょっと緑に転んでいたので、色調整してみてます。 顕微鏡モードでストロボ強制発光。
シロウミウシ。ストロボ使用だけどちょっと緑に転んでいたので、色調整してみてます。
顕微鏡モードでストロボ強制発光。

顕微鏡モードなので、コンデジなのに後ろの方がほわっとぼけるレベルになってる。めっちゃ近いためにピントもシビア。顕微鏡モードだと通常はストロボオフになるため、強制発光させて外部ストロボ(INON S-2000 一灯)を焚いている。

川奈港。陸の景色もなかなかよい。
川奈港。陸の景色もなかなかよい。

陸上でふつーにプログラムオートで撮影。気持ちよく抜けててすてきな天候だったというのもあるけれど、近場の旅行ならこれだけあれば十分かな、と思わせる実力もあるかと。もっと広角欲しいけど、そこらへんは贅沢言っても仕方ない。なお、この写真ところどころにシミっぽいのがあるけど、これは水滴がハウジング(水中ケース)についていたため。

マクロモードでミノカサゴ
マクロモードでミノカサゴ

ちと水の色が緑色なんだけど、まぁ、川奈だから仕方ないか。ちゃんとブルーに抜けるときは抜けるんだけど。これは水中マクロモードで撮影。ストロボ焚いているはずなんだけど、いまいち。少し赤っぽいなあ。水中ホワイトバランスのせいかしら。もう少し追い込まないとならない。

ダンゴウオ。もうオトナなのでそれなりに大きい。
ダンゴウオ。もうオトナなのでそれなりに大きい。

今年の川奈はダンゴウオが大量に発生してみんなで同じ場所に一時間もいてじっくり撮影する、なんてことがあった。ひとり1ダンゴ、なんて。これは顕微鏡モードでかつストロボ発光。ピントが合うとかっちりした描写になってる。ここまでのクローズアップは、ミラーレスとか一眼レフだとマクロレンズ用意しないといけないレベルなので、結構大変。ボディ一個だけで済むTG-4の真骨頂かも。

そして最後にライブコンポジットを試してみた。

花火であそぶ。
花火であそぶ。

ライブコンポジット、露出している様子が徐々に現れてくるので、おもしろい。ここらへんでいいかなー、ってところでシャッターボタンを外せば完成。見ながら仕上がりをいじくれる、ってのは今までにない経験だったので新鮮。もっと色々なシチュエーションで試してみたくなった。

というわけで、TG-4の新機能は個人的に及第点をあげちゃいます。もっと色んなところで活用してみたい。

OLYMPUS TG-3→TG-4

うーむ、ほんとに書かない習慣付いちゃうと書かなくなるね、ブログって。というわけで半年以上経過した上で一念発起してがんばって書いてみる。

表題の通りなんだけど、今まで持っていたOLYMPUS TG-3をTG-4にリプレイス。しょーじき基本性能は変わってないのですが、細かな使い勝手が向上しておりまする。

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どこが向上しているのか、というと自分がお役立ちポイントだぜ、と思ったのはコレ。

  1. 顕微鏡モードが30cmから使える。
    これ、マジに使いやすくなったです。TG-3の顕微鏡モードは0.1m…つまり10cm以内に接近しないとフォーカスが合わなかったけど、TG-4は0.3m…30cmから合うようになった。
    別に近くのモノ大きく写す顕微鏡モードなんだから、10cmからでもフォーカス合えばいいんじゃないの?と思うかもしれないが、顕微鏡モードにするとやたら視界が狭い。そのため、海中で撮影しているときなどゆらゆらと自分が動くこともあり、ドコ撮ってるんだっけ?とわからなくなることが非常に多いのだ。そのため、被写体のそばに指を置いて、それを目標にカメラを寄せる…ということが多かった。水中ケースに入れているので、なおさらやりにくかったのだな、これ。
    この改良によって、離れているときでも一度フォーカシングしてから、接近できるというのはとっても使いやすくなった。顕微鏡モードを使うシーンがかなり多くなりそう。
  2. 水中モードが独立したのと機能アップした。
    これ、めっちゃ嬉しい。今までは水中モードにするのにいちいちSCN(シーン)から呼び出していたのが、モードダイヤルをクルクル回すだけ。これだけで選べる。また、水中HDR(まだ試してないけど)が使えるようになったのも楽しみ。どうしても明暗差の大きなシチュエーション、水中だとたくさんあるので。
    IMG_scn
  3. カスタムモードが2つになった
    いかに水中モードが独立したとは言っても、やはりその中でマクロだったりワイドだったり、そしてHDRだったりの選択はある。それさえも面倒っていう場合に、このカスタムモードがお役立ち。水中モードでHDRに設定したものをC1に、そしてプログラムオートで水中ワイド仕様にした設定をC2に記憶させておくことができるわけだ。これによって水中モードでよく使うマクロにしておき、そしてHDRならC1、ワイドならC2というようにモードダイヤルだけで最大三つの水中モードをダイレクトに選べるようになる。
    海の中でこまごまとセッティングを変えるのは、それほど楽しい作業ではない。特にコンデジ使うときなんだからお気楽にやりたいことが多いからなおさら。
    TG4-custom
  4. 個人的にちょい嬉しいRAWとライブコンポジット
    コンデジの魅力はイージーモードにあるんだけど、RAWで撮れることで後々こだわった現像ができるのも嬉しい。遠征したときに荷物の関係で一眼レフやミラーレスを持って行けず、このTG-4で勝負するときにもRAWがあることで少し心強い。
    また、ライブコンポジットもコンデジで星景写真?と思ってしまいがちだが、できないよりできた方がいい。だいたいダイビングで行くところなんて田舎が多いんだから、満天の星空を見たときに、ちょっとそこらへんに置いて星を撮影できるってのも楽しいじゃないかと思うのだ。

というわけで、オリンパスのちょっとした改良だけど、まさに同じラインの機種でこうしたアップデートをしてくれるのはすごく嬉しい。ファームアップだけでできるものは、それも欲しいな、とは思うけどさすがにモードを増やすとかはファームだけでは対応できないだろうし。

水中ケース…ハウジングを買い直さなくていいだけでも個人的には嬉しいので、今回の買い物は自分では満足。後は、海に行く時間があるか、だw

アメリカ紀行2014秋その3-セドナ2

カセドラルロックは、セドナの4大ボルテックスのウチのひとつ。女性性が顕著、ということなので登った後はオネエになってしまうかもしれない、とか一切思わず登ることにした。ちょうど出発前にNHKの地球イチバンでセドナをやっており、そこでモデルの川原亜矢子さんがここに登っていた。それを見る限りではヨユーでしょ、へへ、とか思っていたのだが。

トレイルヘッド(開始地点)の駐車場は狭く、少し待つことになった。夏だともっと混雑しているかもしれないから注意しないといけない。別の場所からアクセス可能だが、そこへの場所はえらくクルマで回り込む上に、全体の距離も1キロ程度アップする。

トレイルヘッドから往復7.4キロをあるらしいこのカセドラルロックは、日頃運動不足でもなんとかなる。だからといって、鼻歌交じりに登れるかというとそうでもない。カセドラルロックから降りてくる自分より年配のアメリカ人に、きつかった?と聞いてみると「おめーの方が若ぇんだから大丈夫だよ、がっはっは!」と一笑に付される。いや、ガタイとか人体の構造だいぶ違うだろと思うけど。

ここは、片道一時間程度で登れるとは言え、結構な急峻な壁をよじ登るシーンが多い。できれば手袋をしてしっかりと靴紐を締めてから登るべき。登ってみるとそこにはすてきな景色が見えてくる。登ったことを後悔する気持ちもないし、うれしさで一杯になる景色だ。トレイルエンド、と書かれている場所から南側(登ってから左側になる)に回るとまだ道は続いている。そこをさらに登って行くと、尖塔のような岩が現れ、またすばらしい東側の景色を望める。風の通り道になっているので汗をかいたあと、とても気持ちよい。ずっといると風邪引きそうだけど。

ここではみんなが思い思いのスタイルでリラックスしている。ビキニのおねーさんもいるし、疲れ切った中年男性もいる(おれか)。日本人の女性二人組と少し話をしたけど、彼女たちも今日セドナ入りしていきなりカセドラルロックに登ったよう。途中でランチしていたらしく、自分もお昼持ってくれば良かったと少し思った。

降りるときは十分注意しなきゃいけない。勢いついて落ちたらシャレにならんし。年に何人かは転落しているようなので(しかも死ぬだろうなこれ)、遊びに行って死ぬのはばからしいので、本当に注意すべきだ。なお、トイレなどは一切ないので催したらなんとかしてガマンするか、どこかに隠れるしかないかもしれない。行く前にトイレすべきかな。

さて、最後はレッドロッククロッシングへ。オーククリークというセドナを流れる小川沿いにある場所なのだが、クロッシングといっても交差点ではない。大昔の交差点であり、馬車がオーククリークをまたぐときに通った場所だ。この川をほぼ平地でわたれる場所がここしかない、ということでかつては重要な交通の要所だったようだ。

自分はここへVerde Valley School Rd.からアクセスしたのだが、これが失敗。この失敗をリカバーする方法はあるんだけど、取りあえず行ってみてちと後悔した。ここは川の南側へアクセスするポイントなのだが、ここだと川面に映るカセドラルロックを見ることができない。この川を渡ってしまえばいいんだけど、靴も普通のものだし、足をまくってまで入る元気がすでにない。今思うと渡っておけばよかったな、と思うんだけど。

取りあえずここまでアクセスしてから宿へ戻り、少しアップタウンにあるお土産屋さんなどを冷やかして、夕飯をウェンディーズで食べて本日は終了。久しぶりのウェンディーズはおいしかった。

今日はとにかく疲れた。でもテンション高めなのはボルテックスのせいw?

アメリカ紀行2014秋その3-セドナ1

フラッグスタッフで朝早く目覚める。時差ボケのせいか朝早いのも苦にならない。モーテルの朝食をピックアップして部屋で食べる。普通にパンとスクランブルエッグの組み合わせだが、味もボリュームも朝食としては十分なものだった。シナモンロールとリンゴをもらって非常食として持っていく。

今日はセドナへ向かうのだが、自分は特にスピリチュアルなものに興味があるわけではなく、純粋にセドナが観光地としても良さそうということで選んだ。山のリゾートエリアぽく感じられてちょっと楽しみ。フラッグスタッフからセドナへは森の中の山道を下っていくイメージ。アリゾナ州にしては砂漠地帯ではなく完全な森林地帯になる。標高が2200mくらいから一気に1300mくらいまで下がる。そのため気温はどんどん高くなるイメージだ。アリゾナでは平地では植物は少なく、高地ほど育ちやすい。

昇ったばかりの朝日を横から浴びながら南下していく。景色がすばらしく本当はもっとゆっくり行ってもいいかなと思うくらいだ。日本で言えば箱根の山を下りていくイメージかな。またこの道をゆっくり走ってみたい。

セドナへは2時間もかからず到着。自分の宿にチェックインするのは午後からと考えていたので、まずはセドナの空港近くにあるエアポートメサへ。と思ったのだが、パーキングが狭くてそのままいったん空港近くにある駐車場まで登って、セドナらしい景色を堪能する。メサと呼ばれるいわゆる岩の台地が近くに遠くにたくさん見えてダイナミック。レッドロック州立公園と名付けられているこの一帯は岩が赤くてすばらしい。

空港から少し下がったところにあるエアポートメサに戻り、短いトレイルを歩いてみる。だいたい頂上まで10分程度かな。一番登りやすいボルテックスだと思う。もっともそれなりに急峻な場所もあるのでちょっとだけ注意したほうがよい。ボルテックスは地磁気が強い場所というところらしいが、そんなものを感じられるはずもなく、基本は眺めのよい気持ちの良い場所だ。それプラス登った達成感はあるので、気分が高揚することは確か。

次に宿までの道を確認しておこうと走り出したがセドナの観光マップを見てると、イメージよりかなり広くて戸惑う。もっとコンパクトにまとまっている街だと思っていたのだが、中心部から自分の宿まで10キロもあるとは思わなんだ。アメリカのスケールを舐めちゃいかんな。えー、こんなに走るのかな?と確認するために脇道にそれたら、そこがホーリークロスチャペルへの道だったので、そのまま行ってみる。断崖に寄り添うように作られた教会は想像していたものより大きかった。

セドナの代表的な観光地っぽいため、観光客がたくさんいてかまびすしい。アジア系の観光客は数まとまると本当にうるさいw少人数のカップルなんかは静かなんだけど、大勢になるとうるさい。もっともヨーロッパでもイタリア人とかはめちゃくちゃうるさいが…。さすがに教会の中は厳かなイメージ。お土産を売っている地下のショップもあるのだが、特に欲しいものもないので、寄付金だけ置いて出た。さて、いよいよ次はボルテックスの中でも代表的なカセドラルロックに登る。

アメリカ紀行2014秋その2

ラフリンから一路68号線を通ってキングマンへ。キングマンからはI-40でそのままセリグマンへ寄るつもりだ。キングマンについたところで、IHOP(インターナショナルハウスオブパンケーキ)へ行って朝食。アメリカでは至る所にあるパンケーキのチェーン。それほどおいしいわけでもないが、取りあえず腹ごしらえ。オムレツとパンケーキのセット的なものを食べるが、やっぱり日本のホットケーキの方がスキかも。それにそんなに安くないし。日本の外食産業のクオリティに慣れていると、アメリカでは高く、そしてまずく感じる。

キングマンを後にしてI-40をひた走る…のだが、渋滞。アメリカの渋滞も結構ひどいもので、交通整理とかもないためかなかなか前に進まない。結局舗装をし直していたようだが、一気に3台ぐらいが連なって舗装していた。そして渋滞原因も見物渋滞のよう。アメリカも日本もそれほど変わらない。

アメリカのインターステイトハイウェイを走っているとそのうち景色にも見慣れてきて飽きてしまう。特にこのキングマンからグランドキャニオンへの起点となるウィリアムズまでのI-40は何度か走ったこともあり、退屈に感じる。そんなころやっとこセリグマンに到着。セリグマンはいわゆるアメリカのかつての大動脈であったルート66に残された古い町並みを見られるところで、いわゆるディズニー映画のカーズのモチーフになっている町だ。

さて、実際に行ってみて思ったのは、別にここ来なくてもよかったかも、という身もふたもない結論。いや、これから行く人に対しては取りあえず見てみたら?とは思うが、自分は二度と行かないと思う。ヘンに観光地化されていてノスタルジーは消え去っていたような。特にお土産物を買うでもなく、次の町であるウィリアムズへ急ぐことにした。

ウィリアムズはそれまでの砂漠地帯とは若干異なり、森林地帯のすぐそばにある町。それほど大きくはないが、セーフウェイなどの大型スーパーやレストラン、お土産物やさん、グランドキャニオンレイルウェイという観光鉄道の起点になる町である。ここも多少昔の町並み感が残っており、多少の観光地的なネオンはありつつも、それほどオーバーでもないのでセリグマンより昔のアメリカの街道筋を感じられるところかもしれない。とはいいつつここではデイリークイーンでソフトクリーム食べるくらいですぐ次へ。なんだかんだ長距離を走るので、あまりゆっくりしていることもできない。

実は本来ならこの日は化石の森国立公園へ行けたらいいな、と思っていた。しかし、すでにキングマンで悠長に朝ご飯していたり、渋滞や途中の休憩などで時間を浪費してしまい、残念ながら化石の森国立公園はカットすることにした。またいつか絶対行ってやる…という熱い想いだけ残してバリンジャーにあるクレーターに行くことにする。

バリンジャークレーターは自分が子どもの頃からいつか行きたいと思っていた世界最大の隕石孔である。もう40年も前になってしまうが天文少年だった自分にとっては遠くて絶対行けないだろうな、と思った場所だ。メテオシティという住所になっているそこへはウィリアムズからはフラッグスタッフを越え、130キロ程度だ。

入場料がちと高いな($18)と思いつつも40年の想いなのだから、多少ガマンしてw入ってみる。そこへ入ったときに思ったことはこんなにでっかい穴ぼこを一瞬で作っちゃうのかよ、隕石恐い!だった。もっとも恐竜を滅ぼしたユカタン半島の隕石に比べればチリに等しい大きさなんだろうが、この隕石でも160キロ以内にいた生物を即死させたというのだから、恐ろしいことこの上ない。この隕石孔から少し離れた場所から見返すと、隕石孔のフチが隆起しているのがわかる。アリゾナの大地には悠久の時を経て造形されたグランドキャニオンもあれば、一瞬にして造形された隕石孔のようなものもあり、極端な二つが同居していて興味深い大地になってるなと思った。

夕刻も近づいてきたので、フラッグスタッフへ戻り予約したモーテルへ。本来ならモーテルなんぞ予約しなくても泊まれそうなもんだが、週末ということもあり予約しておいた。今回の行程では取りあえず予約を入れておき、途中でキャンセルすればいいやと思っていたのだが、後々これに悩まされることになる。

フラッグスタッフでは夕刻からローウェル天文台に。この天文台ではトンボーが冥王星を発見している。三鷹天文台のようにもう空が明るくなっていて実際には使えないのかな、と思っていたがフラッグスタッフの夜は十分暗くいまだに使えるレベルの空を維持していることがわかった。子どもの頃天文ガイドや天文学の歴史にたびたび出てきた天文台。すでに星に対する興味は少なくなってしまってるが、やっぱり特別な気持ちになった。

たまたま、夜空にISSが通過していくのを見ることができた。天文台のボランティアガイドがそろそろ見えますよ、と見学者に教えてくれてみなで見上げる。宇宙飛行士にあこがれたのも小学生から中学生のころだったな、と思い出しながら瞬きもせずについっと流れていくISSを見ていた。

今日は40年前の自分にも出会う旅だったな、と思いつつ星がたくさん見える町で眠る。

 

Who wants it? 物欲にまみれたIYHerたちへ