はじめに言っておくと自分はキヤノンの一眼レフカメラをずーっと使ってきました。一時期ニコンのFM2とFGを持っていたことがありましたが、親父にあげちゃってそれからはEOSばっかり使ってきたのですが、最近のニコンが怒濤の攻勢を仕掛けてきて、ミーハーカメラファンとしてはとっても気になる存在のカメラがD3だのD700だの色々出てきてまいっちんぐな今日この頃でございます。しかしながら少しとはいえ、レンズ資産はキヤノンしかありませんので中々食指が動かないのですが、このD90には別の物欲センサーがピピっと反応したのでありました。
それは、こちらを見ていただくとおわかりになるとおりなのですが、1280×720の動画が撮影できること。24fpsと映画と同じフレーム数で、まさに「映画みたいな」動画が撮れます。Motion JPEGで圧縮されていて音声もモノラルしか録れないなどの制限がありますが、なんていうかコンシューマー向けビデオカメラではとうてい撮影できない映像が撮れます。D90はAPS-Cサイズのイメージセンサーなのでボケの量などはフルサイズの一眼レフにはかないませんが、Varicamというパナソニックの映画用HDカメラでも2/3インチのCCD(8.8mm×6.6mm)でAPS-C(23.4mm×16.7mm)よりも遥かに小さいサイズでしかありません。つまり16mmフィルムをも越えるサイズで映像を記録するスキームが完成したことになります。
それが12万円を切るカメラで実現したことはとってもエポックメイキングな出来事だと思います。スチルの描写に命をかけるフォトグラファーならば動画機能なんてどうでもいい、と思うでしょうが、映像、静止画も動画もどちらも問わず自分のクリエイティブを発揮したいクリエイターにはこのカメラは、すさまじく魅力的なアイテムになるでしょう。プロモーションビデオを撮影するときにいまだにフィルムカメラなどを使うときもありますが、それがこれで代用できてしまうのはスゴイと思います。音声は音楽を載せて、実際の現場音を使わない映像であれば、すでにこれで十分ですしね。
自分もここにピピっと来てしまって、今あるレンズ資産を処分してニコンに乗り換え、このカメラをゲットするか悩んでしまっています。キヤノンがEOS 5D後継機でこの機能を持ってくれれば乗り換えなくて済むんですが。